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2018.11.02
【経営】「副業・兼業の許可予定はない」との企業が75%
労働政策研究・研修機構が、全国の従業員100人以上の企業及びその正社員を対象に実施した「多様な働き方の進展と人材マネジメントの在り方に関する調査」結果(有効回答数2260社、1万2355人)によると、企業調査での従業員の副業・兼業に関する意向は、75.8%の企業が「副業・兼業の許可する予定はない」と回答しています。「副業・兼業を許可している」は11.2%、「副業・兼業の許可を検討している」が8.4%となっています。
副業・兼業を許可・検討している企業のその理由(複数回答)は、「従業員の収入増加につながるため」が53.6%と最多、次いで、「従業員が活躍できる場を広げるため」(31.7%)、「従業員のモチベーションの維持・向上につながるため」(31.4%)、「従業員の視野の拡大や能力開発につながるため」(27.6%)、「組織外の知識や技術を積極的に取り込むため(企業としてオープン・イノベーションを重視)」(15.8%)などが続いています。
一方、副業・兼業の許可する予定はないとする企業のその理由(複数回答)は、「過重労働となり、本業に支障をきたす」が82.7%、次いで、「労働時間の管理・把握が困難になる」(45.3%)、「職場の他の従業員の業務負担が増大する懸念がある」(35.2%)、「組織内の知識や技術の漏えいが懸念される(企業としてクローズド・イノベーションを重視)」(31.4%)、「人材の流出につながる懸念がある」(28.4%)などが続いています。
【出典:労働政策研究・研修機構 「多様な働き方の進展と人材マネジメントの在り方に関する調査(企業調査・労働者調査)」より】
労働者調査における、昨年1年間の副業・兼業(主な仕事以外に収入を伴う労働)の実施の有無は、副業・兼業を「実施した」は1.7%に過ぎない(「実施していない」が56.0%、「企業に実施が認められていない」が41.2%)。これを性別にみると、副業・兼業を「実施した」割合は男性が2.0%、女性が1.3%。性・年齢別にみると、男女ともに、「実施した」割合は、「60代以上」が最も高く、次いで「50代」となっています。
また、今後、5年先を見据えた際の副業・兼業の意向は、副業・兼業を「新しくはじめたい」が23.2%、「機会・時間を増やしたい」が13.8%、「機会・時間を減らしたい」が1.3%、「するつもりはない」が56.1%となり、副業・兼業の実施に積極的な人が37.0%と4割弱を占めている。副業・兼業の実施に積極的な人の割合を性別にみると、男性が38.9%、女性が34.3%となっており、その割合にほとんど差はみられません。
5年先を見据えて副業・兼業の実施に積極的な人が副業・兼業を望む理由(3つまで回答)については、「収入を増やしたいから」が85.1%で最も多く、次いで、「自分が活躍できる場を広げたいから」(53.5%)、「様々な分野における人脈を構築したいから」(41.7%)、「組織外の知識や技術を積極的に取り込むため(オープン・イノベーションを重視)」(36.6%)、「転職したいから」(12.9%)などとなっています。
詳しくは、こちらをご覧ください。
参照ホームページ[労働政策研究・研修機構] https://www.jil.go.jp/press/documents/20180911.pdf