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2020.07.01

【労務】6月12日付け特例措置に関する雇用調整助成金等のFAQを公表

厚生労働省から、「令和2年6月12日付け特例措置に関する雇用調整助成金(緊急雇用安定助成金)FAQ」が公表されています。令和2年6月12日付けの特例措置では、新型コロナウイルス感染症の影響により休業等を実施する事業主を支援するため、令和2年4月1日から令和2年9月30日に行われる休業及び教育訓練について、雇用調整助成金・緊急雇用安定助成金の1人1日当たり助成額の上限を8,330円から15,000円まで特例的に引き上げることとされました。また、解雇等を行わない(※1)中小企業の助成率を10/10に引き上げ(※2)、緊急対応期間を9月末まで延長することとなりました。

 

※1以下、①~③に該当せず、④を満たすことを指します。

①事業主に直接雇用される期間の定めのない労働契約を締結する労働者の場合、事業主都合による解雇により離職をさせること

②事業主に直接雇用される期間の定めのある労働契約を締結する労働者の場合、解雇と見なされる労働者の雇止め、事業主都合による中途契約解除となる離職をさせること

③対象事業主の事業所に役務の提供を行っている派遣労働者の場合、契約期間満了前の事業主都合による契約解除を行うこと

④雇用されている労働者(雇用保険未加入者を含む)及び派遣労働者の数が、令和2年1月24日から判定基礎期間の末日までの各月末の事業所労働者数の平均の5分の4以上であること

なお、①~③については、コロナウイルス感染症を理由とする解雇も含みます。

 

※2これまで解雇等を行わない中小企業の助成率は9/10(ただし、①休業等要請を受けた中小企業が一定の要件を満たす場合の助成率、②賃金の60%を超えて休業手当を支給する部分に係る助成率は10/10)

 

この特例措置について、FAQでは、たとえば、次のような問が取り上げられています。

 

問2 令和2年6月12日付けの特例措置は、雇用調整助成金だけでなく、緊急雇用安定助成金も対象ですか。

(答)

○対象となります。ただし、緊急雇用安定助成金は、北海道を除き、令和2年4月1日以降に開始された休業が対象となっているので、注意が必要です。

 

問6 既に支給決定されている分について、追加の支給は発生するのか。

(答)

○既に雇用調整助成金を支払った分について、追加の支給が発生する場合(※)があります。

※①従前の上限額(8,330円)を超える場合(問16参照)

②解雇等をしていない中小企業であって、助成率引き上げの対象になる場合(問20参照)、等

 

問7 令和2年6月12日以前に雇用調整助成金を申請し、既に支給決定を受けています。令和2年6月12日付けの特例措置による上限額の引き上げ又は中小企業の助成率の拡充あるいはその両方により、差額(追加支給分)が見込まれる場合、手続きは必要でしょうか。

(答)

○手続きは不要です。都道府県労働局・ハローワークで算定しなおし、既に支給した額との差額(追加支給分)を後日支給いたします。

 

問16 これまで新型コロナウイルス感染症の影響を受けている中小企業以外の事業主として従前の上限額(8,330円)で支給決定され、雇用調整助成金が振り込まれています。引き上げ後の上限額(15,000円)が適用され、追加の支給が行われる具体例を教えてください。

(答)

○例えば、1人日当たりの平均賃金が12,000円、休業手当支払率90%、助成率4/5の場合で、既に8,330円(従前の上限)を1人日当たりの支給額として支給決定されていた場合であっても、上限額の引き上げが適用されることにより、1人日当たりの支給額が8,640円となる場合があります。

○その場合、8,640円と8,330円の差額である310円(×従業員を休業させた休業延べ日数)が追加支給の対象となります(ただし、令和2年4月1日から令和2年9月30日までの期間を1日でも含む賃金締切期間(判定基礎期間)に限ります。)。

 

問20 これまで新型コロナウイルス感染症の影響を受けている中小企業事業主として従前の助成率(9/10)で支給決定され、雇用調整助成金が振り込まれています。拡充後の助成率(10/10)が適用され、追加の支給が行われる具体例を教えてください。

(答)

○例えば、賃金が8,000円、休業手当支払率60%、助成率9/10の場合で、既に4,320円を1人日当たりの支給額として支給決定されていた場合であっても、助成率の拡充が適用されることにより、1人日当たりの支給額が4,800円となる場合があります。

○その場合、4,800円と4,320円の差額である480円(×従業員を休業させた休業延べ日数)が追加支給の対象となります(ただし、令和2年4月1日から令和2年9月30日までの期間を1日でも含む賃金締切期間(判定基礎期間)に限ります。)。

 

 

詳しくは、こちらをご覧ください。

 

 

参照ホームページ[厚生労働省]

https://www.mhlw.go.jp/content/000640014.pdf

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