お知らせ&コラム
NEWS&COLUMN
2024.02.02
【経営】特別労働相談受付日における相談結果を公表
2023年10月にお届けした『「過重労働解消キャンペーン」が11月に実施されます』の相談結果が公表されています。毎年11月を過重労働解消キャンペーン月間としており、その一環として11月3日(金・祝日)に実施した特別労働相談受付日における相談結果の公表になります(※1)。
特別労働相談では、合計で509件の相談が寄せられました。これらの相談のうち、労働基準関係法令上、問題があると認められる事案については、相談者の希望を確認した上で労働基準監督署に情報提供を行い、監督指導を実施するなど、必要な対応を行っています。
※1 特別労働相談受付日においては、「過重労働解消相談ダイヤル」及び「労働条件相談ほっとライン」で労働相談を受け付け、次のような対応をしました。
・相談者に労働基準法や関係法令の規定、解釈について説明
・違法性が疑われる事業場の情報について情報提供として受理
・相談内容に応じ、他の行政機関等を紹介
【相談結果の概要】
相談件数 合計509件
■主な相談内容
長時間労働・過重労働 80件(15.7%)
賃金不払残業 61件(12.0%)
賃金不払(賃金不払残業除く) 46件(9.0%)
休日・休暇 31件(6.1%)
パワハラ 55件(10.8%)
■主な相談者の属性
労働者 372件(73.1%)
労働者の家族 71件(13.9%)
その他(使用者、不明等) 66件(13.0%)
■主な事業場の業種
その他の事業(※2) 58件(11.4%)
保健衛生業 49件(9.6%)
商業 44件(8.6%)
※2「その他の事業」とは、派遣業、警備業、情報処理サービス業等をいう。
また、過重労働相談受付集中期間(11月1日(水)から11月7日(火)まで(11月4日~5日を除く。))において、14,395件の相談が寄せられました。
【別添資料による相談事例】
【長時間労働】
○清掃業【労働者】
・36協定の限度時間は月45時間、特別条項は75時間で締結されているが、これを超えて100時間の時間外労働があった。
【長時間労働】
○建設業【労働者の家族】
・息子が毎日5時間残業しており、月の残業時間が100時間に及んでいる。
・PCログにより労働時間管理が行われているが、会社から指示された残業時間の上限では到底終わらない業務量が与えられており、仕方なくPCをオフにして業務を続けている。
【長時間労働・賃金不払残業】
○その他の事業【労働者】
・年の半分ほど、月の残業が100時間超えて働いている。
・残業代は、月30時間分しか支払われてない。
【長時間労働・賃金不払残業】
○保健衛生業【労働者】
・タイムカードへの終業時刻の打刻後に2時間程度業務をさせられており、実際の残業時間は60時間に及んでいるが、20時間分の残業代しか支払われていない。
・諦めて、残業の申告を一切してない職員もいる。
【賃金不払残業】
○商業【労働者の家族】
・妻が美容師として勤務している店舗ではタイムカードが無く、労働時間を自己申告させているが、全て定時で勤務終了したように勤務記録を作成させている。
・残業代は一切支払われていない。
【その他の賃金不払】
○運輸交通業【労働者】
・タクシーの運転手をしている。休憩が取れていないにも拘わらず、会社から1時間取ったことにして勤務実績の報告をするよう指示されている。
・訪問介護用のドライバーとしての業務に就く際の待機時間は労働時間として扱われていない。
【休日・休暇】
○建設業【労働者】
・5年程度勤務し8割以上出勤しているが、社長から「うちに年次有給休暇はない」と言われ、請求できない。
今回の特別労働相談では、1日で500件を超える相談が寄せられています。これらの相談のうち、労働基準関係法令上、問題があると認められる事案については、相談者の希望を確認した上で労働基準監督署に情報提供を行い、監督指導を実施するなど、必要な対応が行われているということです。
<参考1>過重労働解消キャンペーン https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/roudoukijun/campaign_00004.html
<参考2>労働条件に関する電話やメールでの相談窓口
以下の窓口において労働条件に関する相談を受け付けています。
■最寄りの都道府県労働局・労働基準監督署(開庁時間平日8:30~17:15) https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/soudan/
■労働条件相談ほっとライン (厚生労働省委託事業)
[電話番号] 0120-811-610 (無料)
[相談対応時間・曜日] 月~金17:00~22:00、土日・祝日9:00~21:00 https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/lp/hotline/
■労働基準関係情報メール窓口
長時間労働・過重労働や賃金不払残業など、労働基準法などの違反が疑われる事業場の情報をメールで受け付けています。お寄せいただいた情報は、関係する労働基準監督署・都道府県労働局において、立入調査対象の選定に活用するなど、業務の参考とさせていただきます。 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/mail_madoguchi.html
詳しくは、こちらをご覧ください。
参照ホームページ[厚生労働省] https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36312.html