お知らせ&コラム

NEWS&COLUMN

2020.09.01

【経営】職場における熱中症予防について

2020年は、新型コロナウイルス感染症の予防のため、職場でのマスクの着用をはじめとする感染防止策が実施されており、外出機会が減ることで、暑さに身体が慣れていない人も多いことから、職場での熱中症予防を徹底するとともに、万一熱中症の初期症状が現れたら速やかに対策を講じるよう呼びかけています。職場での熱中症対策の資料を再度確認することをお勧めします。

 熱中症が原因での死亡者数は、2010年に統計史上初めて年間1千人を超えて以降、最新のデータがある2018年までに計3回、1千人超の死者が出ています。2018年までの10年間の死者数は、それ以前の10年間から比較するとほぼ倍増している状況です。
 厚生労働省の統計によると、熱中症が原因の死者は2010年に統計史上最多の1731人を記録。その後、2013年は1077人、2018年は1581人に上っています。いずれも猛暑が続いた年で、特に2018年は「災害級の暑さ」と呼ばれました。

 総務省消防庁によると、救急搬送される人の5~9月の統計を取り始めた2015年以降でみると、2017年までは5万人台でしたが、2018年は9万5137人に急増。2019年も7万1317人でした。2020年は、6月1日~7月19日に9221人と、昨年同時期より約1・2倍多い状況です。

【熱中症の発生状況について】

■熱中症とは?
 高温多湿な環境下で、体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻するなどして発症する障害の総称で、めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直、大量の発汗、頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感、意識障害・けいれん・手足の運動障害、高体温などの症状が現れます。
 熱中症に関する基礎的なことは環境省熱中症予防情報サイトから学ぶことができます。

【環境省】熱中症予防情報サイト
https://www.wbgt.env.go.jp/heatillness_library.php

■職場における熱中症による死傷災害の発生状況
 厚生労働省では、事業者から提出される労働者死傷病報告などを基に、休業4日以上の熱中症による死傷災害の発生状況を公表しています。
(詳細はこちら)https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11520.html

(参考)熱中症による救急搬送状況(消防庁)
https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/post3.html

■職場における熱中症予防対策について
 職場の熱中症予防対策は万全か「職場の熱中症予防対策は万全ですか?」を用いて自主点検をしましょう。
https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/000634988.pdf

 また、令和2年は5月1日から9月30日まで「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施しています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000116133.html

≫WBGT(暑さ指数)の活用
WBGT値(暑さ指数)から熱中症の発生リスクを把握することが重要です。黒球付きのWBGT測定器がない場合は、環境省熱中症予防情報サイトからWBGT予測値・実況値を確認する方法があります。直射日光が当たる場所、地面に敷かれた鉄板やコンクリートなどからの照り返しがある場所、通風が悪い場所などでは、環境省熱中症予防情報サイトのWBGT予測値、実況値よりWBGT値が高くなるおそれがあることに注意してください。

≫熱中症予防に関する労働衛生教育
 熱中症の予防には、熱中症に対する正しい知識が不可欠です。高温多湿作業場所の作業の管理者に対する教育を行う必要があります。

 熱中症が起こるのは、炎天下での屋外作業だけに限りません。屋内の作業場や倉庫などでも湿度が高く通風が悪いと熱中症のリスクが高まります。
 今年は、新型コロナウイルス感染症の予防のため、職場でのマスクの着用をはじめとする感染防止策が実施されています。外出機会が減ることで、暑さに身体が慣れていない人も多いことから、職場での熱中症予防を徹底するとともに、万一熱中症の初期症状が現れたら速やかに対策を講じましょう。

詳しくは、こちらをご覧ください。

参照ホームページ[厚生労働省]
https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/000634988.pdf

pagetop