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2018.07.02
【経営】 新たな外国人材の受入れ「骨太方針の原案」に盛り込む
内閣府から、平成30年6月5日に開催された「平成30年第8回経済財政諮問会議」の会議資料が公表されました。今回の会議の議事は、「新たな外国人材の受入れ」と「骨太方針の原案」についてです。新たな外国人材の受入れについては、その拡大に向けた新たな在留資格の創設が、「骨太方針の原案」に盛り込まれました。
具体的には、次のように明記されています。
- 中小・小規模事業者をはじめとした人手不足は深刻化しており、我が国の経済・社会基盤の持続可能性を阻害する可能性が出てきている。
- このため、設備投資、技術革新、働き方改革などによる生産性向上や国内人材の確保(女性・高齢者の就業促進等)を引き続き強力に推進するとともに、従来の専門的・技術的分野における外国人材に限定せず、一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人材を幅広く受け入れていく仕組みを構築する必要がある。
- このため、真に必要な分野に着目し、移民政策とは異なるものとして、外国人材の受入れを拡大するため、新たな在留資格を創設する。また、外国人留学生の国内での就職を更に円滑化するなど、従来の専門的・技術的分野における外国人材受入れの取組を更に進めるほか、外国人が円滑に共生できるような社会の実現に向けて取り組む。
■一定の専門性・技能を有する外国人材を受け入れる新たな在留資格の創設
現行の専門的・技術的な外国人材の受入れ制度を拡充し、以下の方向で、一定の専門性・技能を有し、即戦力となる外国人材に関し、就労を目的とした新たな在留資格を創設する。
- 受入れ業種の考え方
新たな在留資格による外国人材の受入れは、生産性向上や国内人材の確保のための取組を行ってもなお、当該業種の存続・発展のために外国人材の受入れが必要と認められる業種において行う。
- 政府基本方針及び業種別受入れ方針
受入れに関する業種横断的な方針を予め政府基本方針として閣議決定するとともに、当該方針を踏まえ、法務省等制度所管省庁と業所管省庁において業種の特性を考慮した業種別の受入れ方針(業種別受入れ方針)を決定し、これに基づき外国人材を受け入れる。
- 外国人材に求める技能水準及び日本語能力水準
在留資格の取得にあたり、外国人材に求める技能水準は、受入れ業種で適切に働くために必要な知識及び技能とし、業所管省庁が定める試験によって確認する。また、日本語能力水準は、日本語能力試験N4相当(ある程度日常会話ができる)を原則としつつ、受入れ業種ごとに業務上必要な日本語能力水準を考慮して定める。ただし、技能実習(3年)を修了した者については、上記試験等を免除し、必要な技能水準及び日本語能力水準を満たしているものとする。
- 有為な外国人材の確保のための方策
有為な外国人材に我が国で活動してもらうため、今後、外国人材から保証金を徴収する等の悪質な紹介業者等の介在を防止するための方策を講じるとともに、国外において有為な外国人材の送出しを確保するため、受入れ制度の周知や広報、外国における日本語教育の充実、必要に応じ政府レベルでの申入れ等を実施するものとする。
- 外国人材への支援と在留管理等
新たに受け入れる外国人材の保護や円滑な受入れを可能とするため、的確な在留管理・雇用管理を実施する。受入れ企業、又は法務大臣が認めた登録支援機関が支援の実施主体となり、外国人材に対して、生活ガイダンスの実施、住宅の確保、生活のための日本語習得、相談・苦情対応、各種行政手続に関する情報提供等の支援を行う仕組みを設ける。また、入国・在留審査に当たり、他の就労目的の在留資格と同様、日本人との同等以上の報酬の確保等を確認する。加えて、労働行政における取組として、労働法令に基づき適正な雇用管理のための相談、指導等を行う。これらに対応するため、在留管理、雇用管理を実施する入国管理局等の体制を充実・強化する。
- 家族の帯同及び在留期間の上限
以上の政策方針は移民政策とは異なるものであり、外国人材の在留期間の上限を通算で5年とし、家族の帯同は基本的に認めない。ただし、新たな在留資格による滞在中に一定の試験に合格するなどより高い専門性を有すると認められた者については、現行の専門的・技術的分野における在留資格への移行を認め、在留期間の上限を付さず、家族帯同を認める等の取扱いを可能とするための在留資格上の措置を検討する。
詳しくは、こちらをご覧ください。
参照ホームページ[内閣府] http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2018/0605/agenda.html